【美味しい煮物を作るコツ】 簡単な出汁の取り方

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「日本料理はむずかしい」や「煮物は途中で味見をしているうち、いろいろと足してしまって結果的に濃くなってしまう」という失敗から敬遠してしまってはいませんか?
 
煮物料理の味付けでうまくいかないとき「足さずに引く」ことができれば文句ありませんが、日本料理は特にそこがむずかしいところです。
 
もし、ぱっと入れればいつでも味が決まる、そんな魔法の調味料を自分で作ることができて、
それは実にシンプルな法則からできていることの種明かしがあれば一石二鳥!と思いませんか?
 
煮物料理を美味しく作る種明かしのひとつに、調味料の比率があります。
今回はそれをご紹介します。

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煮物の味を決める三つの調味料

 
日本料理で味が決めにくいといえば、やはりしょうゆ味の煮物でしょうか。
実は日本料理屋さんには調味料を合わせた「八方地」というのがあって、これを用いて色んな料理を作るわけですが、この「八方地」がお店によって違い各お店の持ち味となります。
 
しかし、この秘密の調味料を煎じつめてゆくと、たったの三つの調味料で構成されているのです。
それは..
「出汁」と「薄口しょうゆ」と「みりん」だけ!なんです。
 
 
 

味付け調味料の基本比率

 
出汁基本比率
 
あのなつかしい奥深いだし汁の味、薄口しょうゆの持ち味、みりんの持ち味が複合的なうまみを生み出して、単純な組み合わせですが配合比率によって、どなたでも失敗しない魔法の調味料ができます。
その比率は
 

「8(出汁)」:「1(薄口しょうゆ)」:「1(みりん)」
 
名付けて「8・1出汁」! の黄金比率です。
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出汁の作り方

 
出汁作り方
 
さて、この美味しい8・1出汁はどう作るのがよいのでしょう?
以下に美味しく簡単な出汁の作り方をまとめました。
 
【すっきりさわやかな出汁のとりかた】
 
【材料】・・・水1000cc, 昆布8cm角1枚, 削りがつお20g(ひとにぎり)
 

【作り方】
 
① 1000ccの水を鍋に入れ、乾いた布巾で汚れをとった昆布を入れる。
 
② 弱火(これが大事!)に10分ほどかけると昆布が浮いてくるので取り出す。
昆布の汁を沸騰させ、水を差す
 
③ を強火にして沸騰させて昆布の臭みを飛ばす。
 
④ 沸騰したらコンロからはずし、水100ccを差す。(温度90℃くらいにすることが目的)
削りがつおを入れもう一度水を差す
 
⑤ 削りがつおを手でほぐしながら入れる。
 
⑥ 水100ccを再び差す。2分くらい待つ。
静かに濾す、入れっぱなしはダメ!
 
⑦ ペーパータオルを敷いた濾し器で静かに濾す。濾し終わりを手で絞ったりしない。自然に落ちるのを待つ。
 
そして、「8・1出汁」のつくり方ですが、
作ったかつお出汁8、薄口しょうゆ1、みりん1の割合で合わせて一度煮立てます。
このあと追い鰹をすることもありますが、基本はこれだけでOK。
美味しい「8・1出汁」の完成です。
冷蔵庫で2~3日はもちますので、何日分も作る事ができますよ。
 
 
 

美味しい煮物の作り方

 
美味しい煮物
 
作った出汁は「そばつゆ」や「天つゆ」など色々なものに利用できます。
本式のそばつゆは濃口しょうゆで作るので少しからめに感じるかもしれません。
 
他にも「麺類」に、魚や生野菜の「たれ」としても使え、市販のめんつゆよりも甘くなくさっぱりしてとても美味しいですよ。
 
ですが、「8・1出汁」のもっとも重宝な使い道はやはり煮物です。
作り方も至ってシンプル。
 
材料と「8・1出汁」を入れて火にかけるだけ!
じっくり時間をかけて煮込むというより煮汁を煮からめるくらいにさっと煮ます。
 
ですから火の入りにくいかぼちゃのような野菜は油で揚げる、または電子レンジで下ごしらえをしておきます。
煮るときは材料を鍋に入れ、「8・1出汁」をひたひたに入れて、強火にかけて煮立ったら中火に落として煮ます。
 
この「8・1出汁」で「豆の五目煮」だって「肉じゃが」も簡単にできます。
これでいつでも冷蔵庫にある野菜やお肉をさっと煮て、スピーディーに食卓に出せます。
 
出汁作りに少し時間をかければ、数日分先のお料理がとても簡単に済みますし、
何より美味しく健康的なお料理を振舞う事ができますよね。
ぜひ参考に作ってみてはいかがでしょうか?


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中学生と高校生になる一男一女のママでもあります。 食や美容に関するスクールを開催。 今までの経験はもちろん、最新の情報をお届けしていきたいと思います。

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