【冷凍保存の基本】野菜やバラ冷凍 下味付けのやり方
急速冷凍など冷蔵庫の機能は進化し、さまざまな食材を長くおいしく保存できるようになりました。
しかし、せっかく冷凍したのにそのまま冷凍庫の奥で忘れ去られていることなんてないでしょうか。
鮮度やおいしさを保つことはもちろん、使い勝手のよい冷凍の仕方を見直してみましょう。
冷凍保存の基本
- 量は少なく形はひらたく
- できるだけ空気にふれないようにする
- 冷凍した日付を書いておく
早く凍らせることが食材のおいしさを保ちます。
食材中の氷の結晶が小さいうちに固めることと組織が壊れにくくなることによって風味と食感が保たれます。
空気にふれることで食材は劣化します。ジップロックに入れたあとはできるだけ空気を抜き真空に近い状態で保存することで鮮度が保たれます。
魚や肉は特に酸化しやすいのでラップに包んでラップに包んでから袋にいれるようにするとよいでしょう。
冷凍した食材は2~3週間のうちがおいしく食べられます。それ以上になると食材の水分が蒸発して乾燥する、参加が進むなど食材の味が落ちてしまいます。
冷凍したものから食べられるように日付を書いておくとよいでしょう。
野菜の冷凍
野菜は冷凍前に下ゆでするものが多いですが、おいしさを保つには「ゆで時間」がポイントです。
冷凍することによって食材の組織が壊れ、やわらかさが増します。ふだん通りにゆでると水っぽくやわらかくなりすぎるので、お湯にさっと通すくらいのふだんより短めにゆでることがコツです。
バラ冷凍のやり方
- 1.下処理をする
- 2.バットに乗せる
- 3.ジップロックや保存容器へ移動
食べやすい大きさに切る、下ゆでが必要なものはゆでる、など事前に下処理をしておきましょう。
ラップを敷いた金属バットに下処理をした食材を隙間をあけて並べ空気が入らないようラップをかけてから一晩冷凍します。
凍った食材をジップロックや保存容器に移し替えて保存することで鮮度とおいしさを保ちます。また、1回分づつが取り出しやすくなります。
水分をとばしてから冷凍することが風味を保つコツ。よく乾燥させてからバラ冷凍にします。
【ブロッコリーの場合】
小房に分けてバラ冷凍。いつもより固めに塩ゆでして冷水にとって冷ましたあと水気をふき取ってから冷凍する。
少量を少しずつ
よく作る料理の食材をセットして冷凍しておけば、味付けをするだけですぐに一品完成します。
例えば、スープセット(好みの野菜とベーコンやハム類を合わせて)、味噌汁セット(製氷機で凍らせただし汁と好みの具材、ねぎの小口切りなどをセットにして)、
きのこセット(色々なきのこを組み合わせてセットしておくとバスタや炒め物に便利)、煮物セット(煮物によく使う野菜を下処理してバラ冷凍したものを組み合わせてセット)など、
おうちのレシピに合う組み合わせを作っておくとよいでしょう。
肉、魚の下味付け
肉や魚は下味を付けて冷凍しておくと、調理の手間はもちろん、冷凍中に味がしみておいしく調理できます。
- 魚の切り身
- 薄切り肉
メニューを決めないで下味するときには塩と酒を適量ふって一切れずつラップに包んで冷凍。
照り焼き用にはさらに醤油・みりん(2:1)を切り身にぬってから冷凍。自然解凍してから調理しましょう。
塩こしょうを適量ふってひとつずつラップに包んで冷凍。
こま切れ肉 → 保存袋に肉と調味料(肉100gにつき醤油小さじ1、酒小さじ1/2)を直接入れてもむようにして味をしみこませます。
肉が薄く味がしみ込みやすいので薄味で調味します。そして薄く平らにしてから冷凍。
その他、ひき肉、とんかつ用肉、鶏肉などもおうちのレシピに合わせて調味し冷凍しておけば時間がない日の心強い味方になります!
食材はむだなく、そしてもちろんおいしく使いたいものです。ひと工夫して冷凍することで使いやすく、おいしく保つことができます。
今回ご紹介したコツを参考におうちごとにアレンジしてみて下さい。
冷凍に不向きな食材って?
そのままでは冷凍できないものも下処理や食べ方を少し工夫すると、違う食感の料理として楽しめます。
■ 卵 → 一度火を通して卵焼き、錦糸卵などにして冷凍する。ゆで卵は食感が大きく変化するのでおすすめできません。
■ じゃが芋 → ゆでてつぶしてジップロックに平入れして冷凍。
■ こんにゃく → 水をいれた保存容器で冷凍。使うときは自然解凍して水気をきり、薄く切って煮物などに。弾力のある歯ごたえはなくなりますが、しこしこした別の食感になります。
■ 豆腐 → 水をいれた保存容器で冷凍。使うときは自然解凍して水気をやさしく絞ってから切って煮物などに。高野豆腐に似た食感になり味がしみやすく煮物や鍋に合います。
食材の性質を知り、簡単にひと手間かけて冷凍しておくだけで、食材を無駄にすることなく、あるいは計画的に使いこなすだけではなく、
あわただしい日々の時間の節約にもなります。
また、ただでさえ家庭電化製品の中でも一番電力消耗の大きな冷蔵庫を何となく冷やすためだけのものではなく保存機能をうまく活用して豊かな暮らしにしましょう。