自然欠乏症候群とは?症状と子供への影響

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筆者は田舎出身のため、小さな頃から田んぼや野山を走り回ったり、
川での釣りを覚えたり、昆虫採集に夢中になったりと幼い頃から自然の中にいるのが当たり前の環境で育ちました。
 
高校卒業と共に都会に出てから二十年近くが経ちましたが、今でもたまに帰郷すると「ホッと」心が和んでいるのがわかります。
 
都会暮らしをしていると、子供達が都心のど真ん中で遊んでいる風景をみて、自分の幼い頃とずい分遊び方が違うなぁと感じます。
 
筆者自身が自然との遊びの中で色々と学び、人間的にも形成されていったと思っているので、ぜひ都会の子供達にも自然に触れる機会を増やしてあげたいものだと日頃から考えていました。
 
というのも、日本ではまだまだ知られていませんが、カナダやドイツを始め、今欧米諸国で話題になっている「自然欠乏症候群」「自然欠乏障害」という一種の病気が気にかかる危険性があるというのがあるためです。
 
自然が欠乏している病気??なんとも未来的な病名ですね。
 
これは作家リチャード・ルーブが2005年に出版した「あなたの子供には自然が足りない」の中で提唱した造語で、自然の中で過ごす事が少ない現代の子供達には、様々な精神的不安定さがもたらされると指摘し欧米で話題となり広がりました。
 
今回はこの「自然欠乏症候群」について、詳細をお伝えしたいと思います。

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自然欠乏症候群(自然欠乏障害)とは?

 
自然欠乏症候群
 
自然の中の一部である人間は元々、自然の中にある音や季節感、雲や風、星の動き、朝昼夜の生活リズムなどを感覚的にとらえて生活してきました。
 
それが特に都心部ではビルに囲まれ、土や木は慰め程度に存在するだけで、日常的に本当の自然に触れる機会が異常に少ないのが現状です。
 
また子供達は自然の中で遊ぶことが少なく、自宅でのゲームなどにいそしんで、むしろ外で遊ぶ事が危険視されている風潮まであります。
 
その都会的な生活が、遺伝子レベルに大きな影響や違和感を与えているといわれているのです。
 
 
 

自然欠乏症候群の症状

 


 
上記のように自然環境やリズムを無視した生活をしている事で、子供達の心身に次のような影響がでるとされています。
 

  • 集中力が欠如して、一つの事に集中できない。
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  • 落ち着きがなく、じっとしていられない。
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  • 我慢弱くなり、わがままになる。
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  • 他人に対する気遣い、人付き合いが苦手になる。
このような症状からもわかるように、多動性障害(ADHD)の原因の一種とも言われているのが自然欠乏症候群なのです。
 
平面的なパソコンやスマホの中や、コンクリート上での生活など、色々と変化が多い自然環境の中ではなく自然とは間逆の生活を幼い頃からしていることで、五感が十分に育たない事が大きな原因になっています。
 
 
 

どうすれば防げるの?

 
じゃあ子供のために都市生活を捨て、田舎暮らしをはじめよう!、、なんて事はなかなか簡単にできる事じゃないですよね。
 
もちろん生き方として引越しを選ぶというのも選択の一つだとは思いますが、そうではなくてもっと身近に出来ることを意識することが何より大切です。
 

  • 休みの日を使って田舎に行ってみる。
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  • 森林のある公園で過ごす。
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  • パソコンやスマートフォン、ゲームから切り離した日を作る。
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  • 近所に土いじり、川遊びに出かける。
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  • 空を見上げる。
  • etc…

もちろん夏休みなどを使って海や山に旅行に行ったり、キャンプをしたり自然教室のような体験学習に申し込むなども理想的ですが、簡単でもいいので定期的に日常生活を離れ、自然に触れる機会を意識して回数多く作ってあげると、子供達は徐々に自然界との調和が取れていきます。
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自然の中で過ごす効果

 
自然と遊ぶ
 
自然の中で過ごす効果は、子供達にとって良い影響を与えるのはもちろんですが、ストレス過多な大人にとっても様々な良い効果をもたらしてくれます。
 
例えば風や川のせせらぎ、鳥の声などの自然の音を聞くことは、ストレスを解消させる癒し効果が非常に高いです。
 
また太陽の光を浴びる事で、皮膚上でビタミンDが生成され免疫力が格段にあがり病気を未然に防ぐ効果が高まりますし、昼夜の体内リズムが整えられ精神的にも安定していきます。
 
さらに自然のエネルギーを浴び、木々の多様な色彩をみたり土や木に触れる事で、脳が活発に動き脳の発育に非常に効果的ですし、森や川、朝や昼の香りを嗅ぐことで五感が刺激され感性豊かに五感が研ぎ澄まされていきます。
 
 
筆者は個人的に2011年の3.11以降、自然回帰の傾向が日本でもすごく強くなってきていると感じています。
最近のアウトドアブームなどをみてみてもわかりやすいですよね。
 
また原発問題のこともありましたが、もう1度ライフスタイルを見つめ直した結果、東京一点集中から離れ地方へ移住している人は年々増えていっています。
 
自然豊かな場所での暮らしはメンタル面を落ち着かせ、体内時計もゆったりと流れ始めるため、心身に良い効能をもたらしてくれていると実感する人が多いのも事実です。
 
もちろん都会がダメというわけではありませんが、子供達の成長のためにも、大人達がリラックスして本来の姿で過ごすための手助けをするためにも、自然と触れ合って、自然の恩恵に感謝した生活を心がけていきたいところです。
 
ぜひ今週末あたりちょっと自然に触れにいく時間を作ってみてはいかがでしょうか?


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