肩甲骨はがしより肩こりに効果的なマッケンジー法のやり方
現代人の悩みの種「肩こり」は、老若男女いつでもその辛い症状を訴える人が後を絶ちません。
そしてその肩こりに続き、多いのが「肩甲骨」のコリです。
そして「肩甲骨をはがす」という一見過激とも思える方法が「肩甲骨はがし」です。
今回は「肩甲骨はがし」から視点を変えて、もっと根本から背中を楽にできる方法をご紹介します。
肩甲骨はがしとは?
肩甲骨とは背中の上部の左右にある骨で、その形から天使の羽とも呼ばれています。
肩コリや背面痛がある人は必ず肩甲骨周りにもコリがあったり、違和感があります。
そして今、巷で大ブームなのが「肩甲骨はがし」と呼ばれるものです。
「肩甲骨はがし」の具体的な方法ですが「肩甲骨はがし」とはいえ、実際に肩甲骨をはがしにかかるわけではなく、動きの悪くなった肩甲骨周りの筋肉をゆるめ、コリやハリを楽にする方法のことを言います。
実は根本は肩甲骨じゃない!?
肩甲骨をはがすためのストレッチやマッサージ。
実は昔からある背中のストレッチと同じものなのです。
「肩甲骨周りの筋肉に繋がる部分を動かしながら動く範囲を広げ、血流を良くすることで背中全体に軽さと楽さを感じるようにでき、同時に肩こりも解消できる」というわけです。
ここでは肩甲骨周りを楽にする一番重要なポイントをご紹介します。
背部の最重要ポイントは?
肩甲骨にコリや違和感があるからその「肩甲骨をはがせば楽になる」という考えはいたって理にかなっているように思えます。
しかし最重要ポイントは実は「腕」と「腰」にあります。
背中に硬いコリがある場合、腕もパンパンに張っていて腰にもコリやハリがあったり腰痛もある場合が多いのです。
腕の筋肉でいうと三角筋や上腕二頭筋、背中の筋肉は肩甲挙筋、僧帽筋や脊柱起立筋、広背筋がポイントです。
この辺りをしっかりストレッチすることで肩甲骨周りだけでなく、背中全体や肩まで楽にするのです。
またツボで考える場合は、肩や背中のコリに作用するのが前腕にある「三里」です。
そして首に繋がる筋肉として胸鎖乳突筋も作用します。
また背中が張ることでお腹の筋肉が縮んでいることも考えられます。
肩甲骨にはこれだけでなくあらゆる筋肉が関わりを持っています。
たかが「肩甲骨」されど「肩甲骨」なのです。
肩背中はスッキリのセルフケア方法
- 1.まずはうつ伏せになりそのまま約10秒リラックスします。
- 2.次に肘をついてスフィンクスのような姿勢を取り、約10秒ほどキープします。
- 3.そして両手を床に着けて上半身を支え、腹臥上体反らしのスタイルを取ります。
- 4.そのまま10秒キープしたあと元のうつ伏せに戻ります。
顎を上げ目線は上にします。決して反動は付けないようにしてください。
背筋は使わず息を吐きながらゆったりリラックスし、腰が少しづつ伸びていくのを感じてください。
引き続き同じように「からだを反らせる姿勢を取り、元に戻す」を 10回繰り返します。
強い痛みやしびれが出た場合は中止してください。
まとめ
「マッケンジー法」と呼ばれるこの方法は理学療法の一つで、腰痛始め背中全般のコリやハリなどの不具合改善に役立ちます。
日常生活で極端に運動が少ない生活だったり、パソコン仕事や家事などで常に前傾姿勢になってしまいがちなわたしたち。
「からだを反らせる」というシンプルなエクササイズは、肩甲骨ばかりでなく背面のセルフケアにぴったりなのです。
マッケンジー法では3〜4時間おきにこのストレッチを行うことを推奨しています。
そこまではできなくても朝起きたときや夜寝る前に行えば背中のハリが取れていきます。
結果的に肩甲骨をはがさなくても肩甲骨周りが楽になれること間違いありません。