遺伝子組み換え食品の危険性を今一度考えてみた
遺伝子組み換え食品。テレビや雑誌などでも何度か聞いた事のあるフレーズだと思います。
ですが、日本のメディアではその危険性やどういったものなのかを明確に伝えていません。
農作物はもともと自然災害の影響を受けないように強くしたり、味をより良くしたりと、品種改良によってどんどん作為的に作られてきたものですので、遺伝子組み換えもその一種でしょ?といったイメージも多少あるようです。
ですが実情は全く違うんですね。
食の安全が叫ばれ、これからの時代はますます自分たちで安全で美味しい食物を見極めて、口にしていく時代だと思います。
今回は遺伝子組み換え食品について再考してみたいと思います。
遺伝子組み換え食品って?
動物や植物を形成している因子・情報である遺伝子は、いわば体を作るための設計図にあたるものです。
その遺伝子を人為的に捜査して、魚や野菜にに病気に強い遺伝子を入れ、病気にかかりにくい種類にしたり、
また害虫に食べられないようにするため、毒素を作り出すDNAを入れたりと、大量生産を目的に自然とはかけ離れた方法が取られた食品です。
品種改良との違い
よく品種改良と遺伝子組み換えを一緒のものだと考える方もいますが、2つは全く違うものです。
遺伝子組み換えは前述したように、種子などの遺伝子を人工的に直接操作して病気や害虫に強い品種を作ります。
それに対して品種改良は、様々な自然交配を実験的に行い、自然現象として新たな品種を生み出していく方法です。
そのため品種改良には長い年月がかかり、ある種偶然的により良い品種が作り出されていきます。
遺伝子組み換え食品の危険性
生産性を追求し、人為的に操作された遺伝子組み換え食品は、
・害虫が食べると害虫は死んでしまう作物
・通常の倍の速さで成長する魚
・温暖化防止のためにメタンガスを出す牛に、ゲップを出させなくさせる
そして遺伝子組み換え食品が危険といわれているのが、
- 健康への影響
- 生態系問題
- がんなど成人病の増加
人体被害を及ぼす毒素の強い除草剤の一種であるグリホサートが検出されたりと、健康被害の懸念。
実際にマウスなどの実験では、遺伝子組み換えのトウモロコシやじゃがいもをエサとして食べる事で、成長障害が出ています。
一度作られた新しい生態は、どんどんと増え続けるため止めることがとても難しくなります。
問題がもっと出た後に組み換え食物の増殖を防ごうと思っても、手遅れになる可能性があります。
遺伝子組み換えの野菜を食べさせたマウスの多くの内臓に異常が現れ、数年以内に50%以上のマウスにがんが発症したという報告があります。
どうすれば防げる?
トウモロコシや大豆など、そのままのものであれば遺伝子組み換えのものは表示義務があるため、表示をみれば避ける事ができます。
ただ、油やお醤油などには表示義務がないため、知らず知らずに摂取している可能性もあります。
また加工食品は主な原材料として、使用料の多いものの3番目までの表示は義務ですが、それ以降の表示は義務化されていません。
完全に避けることはなかなか難しいかもしれませんが、
- 有機表示されているものを購入する
- なるべく自然由来のものを食べる
- 生産者の顔が見える野菜やお肉を買う
- 外食も顔の見えるお店を選ぶ
オーガニック商品として、有機や有機材料を使用していますと表示されているものを購入する。
アメリカでの生産増加率をみていると、日本でも加工食品には今後さらに遺伝子組み換え食品が使われるようになる可能性があります。
表示義務があいまいな加工食品は避けて、なるべく自然な食品を購入、調理するにする。
どのような場所でどのように作られているのか、顔の見えるものを買う。
チェーン店などを避け、素材や仕入先が明白なお店で食事をする。
など、表示義務が甘い現在のところでは、自分でしっかりと見極めて選択購入するしかありません。
ヨーロッパなどでは、遺伝子組み換えに対する反対運動や一般家庭でも敏感に食品選びをする習慣が付いています。
生産者から野菜などが直接買える朝市が大ブームになるなど、オーガニックをキーワードに生活することがトレンドになっている程です。
私たち大人の食べ物が原因で、今多くの子供たちがアレルギーで苦しんでいますよね?
その子供たちも小さな頃からこういった食べ物を摂取し続けると、次の代にはもっと大変な事になってしまいます。
食べることは毎日の習慣ですから、少しの意識が長い目でみれば大きな差を生みます。
忙しい毎日でなかなか意識を向けづらいのもすごくわかりますが、少しだけ参考にして食品選びの指針にしてもらえれば嬉しく思います。