ひどい手汗の原因と根本的に止める方法
「深刻な病気ではないけれど、この体調はちょっと厄介」といった、からだの悩みは誰にでもあるものです。
そんな体調に関する悩みの一つが「手汗」です。
これは手にじっとりと汗をかいてしまうこと。
気にしなければまったく問題なさそうですが実は悩みの種である場合も多く、日常生活で困ることが多いのも特徴です。
改善するために何かいい方法はあるのでしょうか?検証してみましょう。
手汗とは?
仕事中に書類が手にペタッと貼り付いて、いくら振っても取れなくないことがよくありませんか?
ひどいときは大事な書類が破けてしまうこともあり、他人に迷惑をかけたり、人の目が気になったり。。
またパートナーと手をつなぐとき、手汗がひどいために「自分も相手も気持ち悪いかも」と気後れしたことがあるのでは?「
手汗」とは、手のひらにかく汗のことですが、汗の出方にはかなり個人差があります。
手のひらがいつもびっしょりと濡れていて日常生活に支障が出たり、こぶしを握るだけで汗がしたたり落ちるなど重い症状の場合は「多汗症」と呼ばれ、からだの機能が失調している状態です。
場合によっては治療が必要とみられます。
手汗による問題や危険は?
例えば大事な商談の際に、取引先の相手と握手が必要なときもありますが、こんなとき手を出そうか迷っているヒマはありませんよね。
とはいっても、焦ってハンカチで拭くのも相手に対して失礼になってしまうかもしれません。
また、手汗は問題だけでなく危険なこともあります。
一番怖いのは運転中、ハンドルを握る手が汗ですべってしまうかもしれないという点が実際にある点です。
事故が起こってからでは遅いのは言うまでもありません。
症状が重い場合は特に、一日も早い対処が必要です。
手汗の原因
手のひら、顔、頭、脇の下、足裏など局所的に多量の汗をかくのが「多汗症」と呼ばれます。
手汗もその一つですが、全身汗をかきやすい「汗かき体質」とは違います。
また今まで「過度の緊張や不安、ストレス」が原因と思われてきました。
もちろんこれらも原因の一つですが、根本的には実はこれらが原因ではありません。
手のひらの多汗症の原因は、現在では「頚部から第六肋骨までの胸部交感神経節の働きが通常より強いため」と考えられています。
この胸腔交感神経は、手の平の汗腺に汗をかくように命令している神経で、手の平に汗を大量にかく人は、ストレスや緊張を解こうとメンタル面を鍛えても大きな改善に繋がらず、この神経の問題を解決しないといけない場合が多いのです。
手汗を止める方法【セルフケア編】
では、具体的かつ根本的に手汗を改善するにはどのような方法をとるべきなのでしょうか?
まずは自宅でできるセルフケアからみていきましょう。
- 塩化アルミニウムを塗る
- 手汗用制汗剤を使う
塩化アルミニウムの成分が角質と反応し、汗腺にフタをすることで手汗が止まります。
軽い手汗に有効で、薬局やネットで入手できますよ。
汗をかいていないときを見計らって手のひらに塗りますが、就寝前に行うのがより効果的。
コットンにたっぷり含ませた演歌アルミニウムを手のひら全体に叩き込むように塗り、コットンの手袋をして休みます。
そして翌朝、手をよく洗います。
※もし、手に傷があるときやしみるときは使用を中止してください。
ネット通販で手に入る「ファリネ」は、パウダータイプの手汗用制汗剤です。
塩化アルミニウムに比べ、手に優しいのがポイント。
洗った手をよく乾燥させてからパウダーをポンポンと付け、手のひら同士でこすり合わせて完了です。
手汗を止める方法【病院治療編】
自分ではどうしようもない!という過度な手汗の場合、やはり医療機関での治療がおすすめです。
- ドライオニックによるイオン導入法
- ETS手術(胸腔鏡下胸部交感神経節切除術)
汗の出口である、汗孔に電気的炎症をあたえ汗孔を塞ぐことで汗を減らすことができる方法です。
皮膚科で受けることができますが、ドライオニックを購入すれば自宅でも行うことができます。
価格は34,500円と若干高額なので、まずは皮膚科で試してみてから購入を考えましょう。
働きが強すぎる交感神経節の活動を抑えるための手術で、通常日帰りで退院できます。
保険適用ですが費用は約10万円程度。(高額医療ということで高額医療費返還手続きにより8割ほど戻ってきます)
完治という意味ではもっとも効果が高く、手術を受けた日から手汗が止まりますし、半永久的に効果は継続します。
ただし、手汗がなくなった代わりに他の体の汗が多少増えた、という副作用も起こりうる場合があります。
まずはお近くに医院でこの手術が可能な病院を調べて相談されてみてはいかがでしょうか。
まとめ
今までは「緊張すると手汗をかく」というのが常識でしたが、メンタルの影響ばかりではないことが分かりました。
手汗で悩んでいたらまずは手汗用制汗剤を使ってみてください。
改善がみられなかったらイオン導入法、さらに症状が重い場合は、多汗症専門の皮膚科やクリニックにぜひご相談を!