骨粗鬆症の症状や予防法
年齢と共に骨密度が薄くなり弱まるため、普段から気をつけてくださいね、、と健康診断などでいわれるものですが、
その原因である骨粗鬆症(こつそしょうしょう)って単純に骨がもろくなるという漠然としたイメージしかありません。
骨粗鬆症とはいったいどんな病気でどんな不具合があるのでしょうか。
骨粗しょう症の診断方法は?
骨粗鬆症かどうかは、専用の機械を使用し骨の密度を測って測定します。
そして、
71~79%・・・予備軍(骨量減少)
80%以上・・・異常なし
と診断されるのが一般的ですが日本の医療機関ではこれに加えて背骨と大腿骨の有無で
上記の骨密度に関わらず、骨折が認められれば骨粗鬆症との診断が下されます。
骨の量と骨の質について
骨の量が骨の強さに関連するのは分かりますが、実は骨の量だけではなく骨の質も重要になってきます。
骨の質って何かというと骨の「しなやかさ」のことです。
よく鉄筋コンクリートに例えられますが、セメント部分が「カルシウムとリンの結晶」であるのに対し、
鉄筋コンクリートの強度を保つ鉄筋は何に相当するかと言えば、「コラーゲン(たんぱく質)」です。
骨にしなやかさがないとどれだけ骨密度が高くてもポキンと骨折しやすくなるのです。
そして当然といえば当然なのですが、骨も新陳代謝が常に行われています。
古い骨が新しい骨と全部入れ変わるのは若い人でおおよそ2年です。
しかし高齢になるとこの新陳代謝が遅くなり、骨が壊れるのもゆっくりですが新しい骨が作られるのはさらにゆっくりになります。
骨粗鬆症の症状
骨粗鬆症は骨が弱まるため、当然骨折のリスクが高まります。
しかし、骨粗鬆になると他の病気を引き起こしやすいということをご存知でしょうか。
特に多いのは血管に関連する病気です。
骨と血管は相互に関連し合っているので骨粗鬆になっている人は血管ももろくなって動脈硬化を引き起こしやすいのです。
例えば、心筋梗塞などの心疾患にどんな人がなりやすいかのデータをみると、1位は過去に心筋梗塞を起こしたことのある人の再発、2位が血管がダメージをうける糖尿病の人、
そしてなんと3位に骨粗鬆症の人がくるのです。
意外ですが、骨が劣化していると血管も骨と同じように固く劣化してしまうのです。
筋肉の細胞と骨の細胞はルーツが同じなので、骨がもろくなると血管ももろくなるというようにお互いに影響をしあっています。
また、骨折しやすくなることにより体が自由に動かなくなることが、運動不足など生活習慣病を誘発して心疾患を招くということもあるでしょう。
骨粗鬆症は単に骨の病気で動けなくなるだけと思われがちですが、実は血管疾患などいろんな病気にかかりやすくなるという側面も持ち合わせます。
どう予防すればいいの?
現在、骨粗鬆症にかかっていると言われる人は推定1300万人と言われます。
これは人口の10%なので10人に一人の確率です。
しかし実際には2~3割しか治療をうけていないほど症状が分かりにくい病気なのです。
足の付け根を骨折すると激しい痛みがあるのでさすがに大腿骨を骨折したことが分かりますが、
背骨は折れてもなんとなく体調不良かな・・・と思う程度で折れたことに自覚のない人が2/3を占めます。
まず、骨粗鬆症かもしれない疑いのある人の特徴として、
若いときに比べ身長が2cm以上縮んだら半分くらいの人は背骨がおれている可能性がたかくなります。
骨粗鬆症になりやすい人には、
- 体格が小柄でやせている
- 遺伝性が高いので両親がなったことのある人
- 閉経している人
- 偏食、アルコール摂取、喫煙などでCa吸収の低下を招いている人
上記に当てはまる人は特に注意が必要です。
そして、予防法としては
誰しも老化はじょじょにやってきますが、骨粗鬆症は最初の骨折をいかに防止すればよいのか早めに手を打つことが何よりの予防になってきます。
特に検診が大切になってきます。
40歳から70歳まで5年ごとの節目検診を地方自治体でやっているのをご存知でしょうか。
5年ごとにお知らせがきていると思うのでこれを機会に確認してみられるとよいかと思います。
タイミングが悪ければ、あるいは71歳以上の方は医療機関で診察できますのでお問い合わせされるとよいかと思います。