今、おじさんがブーム?若者に”好かれる”魅力と理由
今、密かに「おじさん」が熱い&ブームなのをご存知ですか?
ドラマや映画でも「おじさん」をメインに置いたり、おじさんの恋愛を描いたりとなぜか注目を浴びています。
どちらかというと「嫌われる対象」であった「おじさん」がなぜ注目を集めているのでしょう?
今回は、この「おじさんブーム」の秘密に迫ってみたいと思います。
おじさんの定義
おじさんを漢字で表すと「叔父さん」「伯父さん」などが代表的なもので、これらは血縁関係を意味します。
広くは「年齢を重ねた男性」のことをいいますが、年齢が若くても小さい子どもから見た場合、ほとんどすべての男性が「おじさん」と呼ぶ対象ではないでしょうか。
一般的には40代から50代にかけての中年男性を指しますが「若い女性のおじさん化」現象も今や珍しいものではなくなりました。
おじさんの特徴
- 自分の流儀をもっている
- 子どもが手を離れている
- 若い人が好きだけれど
- 若い世代から見た「おじさんの印象」
サラリーマンの聖地と呼ばれる「新橋」は、男性率が高いのが特徴です。
居酒屋の数も都内ではトップクラス。「一人飲み」の男性も多く見かけます。
グループ飲みの人たちは若い男性が主なのに比べ、一人の時間を過ごしている「おじさん」も多く、その後ろ姿には「自分の流儀」を感じさるものがあります。
たいていのおじさんは家庭をもっています。
その背景はさまざまですが、手が離れた子どもがいることが多く、自分の時間をもてる余裕があります。
基本的には若い世代の人たちが好きです。
しかし上下関係のある社会で生きてきた「おじさん」世代は、若い世代に対し威厳を保つ姿勢になるため、なかなかその距離を縮めることができません。
若い世代から見た「おじさん」は、父親世代。
「口うるさい」「うざい」「汚い」などネガティブな印象が多いのが現実です。
「自分のときはこうだった、ああだった」という話は、若い世代にはほとんど興味のないトピックで、面倒と思われるだけかもしれません。
しかしそんなおじさんも実は個性豊か。
人生を長く生きてき経験豊富な年長者ということで、親に言えないような悩みを打ち明けたり、気安く接することができる「おじさん」も多いことは確かです。
「魅力的なおじさん像」とは
- 理想のおじさん「井之頭五郎」
- 経験値の高さ
テレビ番組「孤独のグルメ」の主人公はまさに「おじさん」世代。
俳優の松重豊扮する井之頭五郎が「おいしいものを求め、食す」だけのいたってシンプルなドラマですが、なぜヒットしたのでしょう。
一人で食事をするとき、誰もが「簡単に安く済ませられるものを」と考え、コンビニやファーストフードを選びます。
「おいしいものを食べたい」という気持ちはあるものの「絶品メニュー」とはほど遠く、ましてや心に残るものではありません。
しかし井之頭五郎は「孤食」を心から楽しみ、観ている人にも共感を与えます。
一人の時間を有意義に過ごせるおじさん=世代を越えた理想のおじさん像(人間像)として広く受け入れられたのです。
若い世代に比べ、長く生きている「おじさん世代」は、抱える問題や苦労も重ねてきた年齢に比例するものです。
しかし乗り越えた苦労をより明るくポジティブにとらえられ、かつ過去にとらわれず「今を生きるおじさん」は、若い世代には魅力的に輝いて見えます。
おじさんも「学んでいる」
おじさんブームが続いている背景には「男性だからこうあるべき」とか「女性だからこうでなくてはいけない」といった偏見が無くなったことが大きく関係しています。
また性差による「ジェンダーフリーが広く受け入れられるようになったため」とみられます。
しかし経験を背負って生きているおじさん世代に比べ、考え方や接し方が柔軟で穏やかなのが若い世代の人たち。
実はおじさんたちは、若者たちから学ぶことも多いのです。
そのため、同じ目線に立って学ぼうとするおじ様程好感を持たる、より魅力的なおじさん像といえます。
おわりに
さまざまな経験から学んだおじさんにとって、若者たちの苦労は軽いものにしか映りません。
年長者の特徴の一つである「アドバイスしたがる」のはこんな理由からなのです。
「子供叱るな来た道じゃ、年寄り笑うな行く道じゃ」ということわざがあります。
ジェネレーションギャップの象徴である「おじさん」対「若者たち」。
しかしお互いが心寄り添うような風潮は、現代から未来に向かう日本の平和を感じさせてくれるものです。
より魅力的なおじ様像を目指してみてはいかがでしょうか?