低体重児を防ぐ!妊婦の貧血を予防する方法
じつは、いま日本で産まれてくる赤ちゃんの10人に1人が低体重児だと言われています。
その原因の1つとして妊婦の貧血が関係しているそうです。
妊活中の方や、これからお子さんを望んでらっしゃる方に知っておいてもらいたい「妊婦と貧血」についてご紹介します。
低体重児のリスク
低出生体重児とは、産まれたときの体重が2,500g未満の赤ちゃんのことを指します。
この割合は近年になるにつれて徐々に増加の傾向にあります。
低体重児であることのリスクとして、
- 合併症の確率が高まる
- 出生直後のリスクが高まる
- 生後数習慣後にもリスクが
小さく産まれると身体の機能が未熟ですので、様々な合併症が起こりやすくなります。
合併症・・・1つの病気が原因で他の病気を引き起こしたり、検査や手術が原因で病気にかかること。
出産したすぐ直後に、新生児仮死、呼吸窮迫症候群、動脈管開存症、低血糖になるリスクが高くなってしまします。
出産直後だけでなく、しばらくたった生後数週間の間にも慢性肺疾患、無呼吸発作、貧血、黄疸などを発症する可能性もあります。
何より、産まれてすぐに保育器に入れられるので不安に感じる両親は少なくありません。
こうしたリスクを起こさないためにも、妊娠中の貧血は避けたいものです。
妊婦と貧血の関係
ある研究では、妊娠中期の母親が貧血だった場合、そうでない妊娠に比べて低体重児を産む確率は1.29倍というケースも報告されています。
つまり、妊娠中期の母親が貧血の場合、早産や低体重児を産む危険性が高いとも言えます。
しかし、50歳未満の日本人女性の20%が貧血とされている上に、妊娠の30〜40%が貧血状態にあると言われています。
貧血はいくつかのタイプに分けられますが、特に多いのが鉄分不足である鉄欠乏性貧血。
女性は、毎日の排泄や汗以外にも毎月生理があるため、その分男性よりも鉄分が失われがちです。
また、近年の妊娠後もスタイルを維持しようと食事を制限するダイエットブームによる鉄分不足もかなり関係しています。
そして、妊娠することで赤ちゃんに栄養や酸素を送る必要があるために、より多くの血液が必要になります。
加えて、臨月に近づくほど分娩に備えて身体が多くの血液を作ろうとするので、妊婦は貧血になりやすいのです。
妊娠中の妊婦が貧血を予防するには?
- 意識して鉄分を補給する
- 鉄分の吸収率を上げる
- ダイエットの中断
- 質の高い睡眠を取る
- サプリよりもできれば食事で予防する
赤ちゃんのためにも貧血にならないためには、とにかく鉄分を不足させないこと。
また、鉄分にも身体に吸収されやすい「ヘム鉄」と呼ばれるタイプのものがあります。
これは、肉や魚、卵や乳製品などの動物性食品に多く含まれているので積極的に摂取しましょう。
野菜や果物には非ヘム鉄と呼ばれる吸収されにくい鉄分が含まれていますが、ビタミンCと一緒に摂取すると吸収率がアップするので、メニューを工夫して調理しましょう。
鉄分豊富な食材は、アルミや土鍋などで調理するよりも鉄鍋で調理した方が1.5倍〜2倍に増えるそうです。
ダイエットのために食事を制限するのはもちろん避けてください。
きちんとバランスの取れた食事を心がけ、赤ちゃんに十分な栄養素を届けることに意識を向けてあげてください。
睡眠中に血液バランスの代謝を整えるホルモンが分泌されますので、睡眠不足だとせっかく摂取した鉄分の吸収率が下がってしまいます。
心穏やかに過ごす意味でも、十分な睡眠を心がけることは母子のためには大切なことです。
食事以外では、鉄分のサプリを摂取する方法もありますが、貧血を改善させるためには1〜2ヶ月掛かるため、妊娠が分かってからでは少々遅いそうです。
特に、妊娠初期は赤ちゃんが薬品の影響を受けやすい時期でもあるので、奇形を避けるためにも安全性が確認されている薬剤以外は避けましょう。
なるべくならサプリに頼らずに、食事で改善するのが一番安全だということですね。
元気な赤ちゃんを産むためにも、日頃から貧血に気を付けたいですね。
また貧血に限らず、胎児の健康と成長促進のため、そして出産後も歯や髪の毛の健康状態を維持したりと自分の美容と健康のためにも、毎日の食生活を見直し、バランスの良い食事を目指しましょう!