膝痛い!コンドロイチン&グルコサミンは本当に効果ある?
テレビでもさかんに流れるCMでおなじみ「膝(ひざ)のためのサプリメント」は、思わず買ってみたくなるほど抜群の効果をうたっています。
膝といえば有名なのが「コンドロイチン」や「グルコサミン」と呼ばれるサプリ。
しかしこれらのサプリ、すり減った膝軟骨の改善に本当に効果はあるのでしょうか?検証してみましょう。
グルコサミンとは?
膝(ひざ)関節の内部は「軟骨」がクッションの役割を果たしています。
その軟骨の主成分を作り出す原料が「グルコサミン」です。
その役目は「軟骨の修復」「再生を促す」「軟骨の強化」などです。
コンドロイチンとは
コンドロイチンは軟骨成分の約30%を占めています。
メインの役目は「軟骨に水分と栄養を与える」こと。
そして「老廃物をデトックスする」こと、「軟骨の破壊を抑える働き」もコンドロイチンの役目の一つです。
このようにグルコサミンとコンドロイチンの両方が一体となり、膝関節をあらゆる刺激から守ってくれているのです。
加齢とともに減少する?
前述した膝関節内のグルコサミンやコンドロイチンは、加齢と共に減少するのが特徴です。
そこで「すり減った軟骨成分を補修する」ためのサプリが、グルコサミンやコンドロイチンといわれています。
ですがもしすり減った軟骨成分を補修することはできても、実際に膝の痛みを軽減することはできるのでしょうか?
「膝関節痛」根本の原因を探る
「いつも膝が痛い、、」と悩む人のほとんどは「O脚」であることが多いもの。
そして、O脚の原因は骨盤や股関節にあります。
骨盤の一部「仙腸関節」が硬いことで腰部の動きもスムーズにいかず、いわゆる「骨盤が歪んでいる」状態となります。
また股関節から伸びている足が「内股」の状態になるとその後、O脚へと変形してしまうことも多く、加齢によりさらに膝と膝の間に隙間が空いてしまいます。
その結果、目に見えてO脚化が進みさらに重心が膝にかかることで、膝に変形が起きてしまうことも。
また人のからだは常に重力の影響を受けており、これも膝関節痛が悪化する原因とみられます。
膝痛にサプリは効くのか?
グルコサミンなど膝痛改善に多くのサプリが販売されていますが、実際の効果はどうなのでしょうか?
- ある医師は「効果は無い」と断言
- サプリは医薬品ではない
- 痛みはデータ化することができない
- もしかするとプラシーボ効果?
「軟骨には血管が無いので、いくら膝関節痛に効くサプリを飲んだとはいえ、その成分が膝軟骨に届くのかどうかは定かではない」というのがその考えです。
本当に効果があるのであれば医薬品として流通するはず、ともいわれています。
またサプリメントとして販売している場合、薬事法により効能をうたうことは絶対NG。
厳しい取り締まりの対象となっています。
サプリにより、痛みが消えたという口コミはとても魅力的に思えます。
しかし「痛み」には個人差があります。
しかも痛みが改善、もしくは軽減したとしてもその根拠をデータ化するのはとても難しいのです。
新薬を開発する際、必ず無作為に選んだ一部治験協力者に対しダミーの薬を投与し、プラシーボ効果との因果関係を調べることで本当に効果があるのかを調査します。
それほど、もしダミーだとしても「これは効く」という観念があれば、顕著な効果として現れることもあるのです!
このように医療面からすると効果に疑問があるとの声が多いですよね。
ですが、ある動物園では年老いて膝痛等で歩けなくなった動物のエサにグルコサミンサプリを混ぜたところ、再び歩き始めた、、という話もあります。
すべてのサプリ(薬も含め)にいえることですが、こればかりは自分の身体で実際に効果の有無を確かめてみるのが一番早いかと思います。
栄養素や健康情報は、すべての人に当てはまるわけではなく個人差があって当然ですからね。
それでも「膝が痛い!」どうすればいい?
人が痛みを感じるのにはちゃんとした理由があります。
「痛いとき」は、「その機能をお休みするとき」ですので、とりあえず痛みを感じないように工夫しましょう。
階段を使わずエレベーターを使う、正座をせずに椅子を使うなど、できることから始めましょう。
痛みを感じないようにリラックスするだけで、不思議なことに痛かった膝に自然治癒力がはたらき始めます。
膝の痛みはとても辛いもの。
でもその痛みを共有してくれる人はいません。
自分の膝を守ってあげられるのは、結局のところ自分しかいないのです。
ですが、人のからだには元々自然治癒力があります。
「自分のからだには体調不良を治す力があるのだ」という認識をもっと深めることが必要で、特に激しく痛むときには十分な安静が必要です。
痛い膝を引きずりながら無理して病院に駆け込まず、冷湿布して横になりましょう。
痛みがあるときこそ「リラックス」が必要なのです。
また、サプリメントはあくまで栄養補助食品としてとらえることが大切で、摂取しなければその内歩けなくなるといったことは一切ありませんのでご安心を。
常日頃、がに股にならないよう歩き方を工夫したり、足のストレッチをするだけでも効果はあります。そのときも膝に痛みが出たらすぐに中止してくださいね。