格安航空LCC「スクート」のメリット・デメリット
今まで「高い」というイメージだった航空券ですが、その航空業界にも価格破壊の波「格安航空/LCC」が押し寄せました。
LCCが登場して以来その価格破壊っぷりに誰もが驚いたものですが、今ではすっかりポピュラーな存在になりましたよね。
そして今、様々なLCCの中でもアジアを中心とした路線の「スクート(Scoot)」に注目が集まっています。
今回は「スクート(Scoot)」について、メリットデメリットを含めた特徴などを詳しくご紹介しましょう。
スクート(Scoot)とは
「スクート」とはシンガポール航空が100%出資し誕生した航空会社です。
シンガポール航空には他にも短距離便専門で運行するタイガーエアが傘下にありましたが、長距離専門のスクート誕生により、合併統合。
「スクートタイガーエア」という社名に変更し、ブランド名は「スクート」としました。
スクートのメリット・特徴
- 画期的な選べる料金システム
- 隣の無人の席まで購入できる?
- 静かに過ごしたい人向けシートもある
- ニーズに合わせた様々なシートも
- ビジネスクラスもある
今までの航空券の常識を打ち破った「選べる料金システム」がスクートの特徴です。
「座席のみの予約」「座席と受託手荷物20kgのセット」「座席と受託手荷物20kgと機内食&飲料のセット」の3種類から選ぶことができます。
機内に乗り込んだとき「隣にどんな人が座るのか」が、いつもとても気になるところですよね。
もし変な人やちょっと面倒なタイプの人が座ったら、ストレスで気絶しそうだし長時間のフライトであればなおさらです。
そんなとき、隣席を2席まで購入し、空席にできるという優れもののサービスがあります。
赤ちゃんや小さなお子様連れの方にも良さそうですね。
例えば「ぐっすり寝たい」ときや「仕事に集中したい」というとき、機内前方の「サイレントゾーン」がリクエストできます。
こちらは12歳以下は使用できないことになっており、子どもの騒ぐ声で寝れなかったりイライラしてしまわずに済みます。
一般的なエコノミークラスのシートは、全席同様のシートとスペースですが、からだが大きい人にとってこれはとても苦痛を強いられるものでした。
スクートでは、通常のスタンダードシートに加え、若干広いスペースのスーパーシートやストレッチシートなど、様々なニーズに合わせたシートが用意されています。
一部の機体のみですが、ビジネスクラス(スクートビズ)も用意されています。
ウェルカムドリンクとアルコールドリンクは各一杯づつのサービスで、機内食は無料となっています。
スクートの価格帯 どれくらい安い?
行き先、シーズン、シート、機内食、プロモ価格、オプションなど、条件により金額は大きく前後します。
参考価格は、成田発台湾行き航空券が往復約30,000円〜35,000円程度です。
ちなみに同じ条件下で、キャセイパシフィック航空の場合は約52,000円、エバー航空では約55,000円と、その差は約1.5倍となっています。
スクートにデメリットはある?
「安いと何かしら問題がありそう」と、ちょっと心配になりますよね。
実際に「激安だから仕方がない」とあきめたり、困ってしまうような問題も起きているようです。
スクートを選ぶ際のデメリットを挙げてみました。
- オペレーションや予約システムが万全ではない
- 機内食が有料
- 映画を観るシステムが有料
- ブランケットが有料
- 有料wifiが低速
他の航空会社に比べ、欠航や遅延の発生率が高いようです。
またwebチェックインができないことから、チェックインカウンターで長蛇の列に並ばなければならず、搭乗ギリギリということも多いようです。
さらに「予約に関する電話対応に問題がある」との声も上がっています。
今までの飛行機だったら無料でサーブされていた機内食も、スクートでは一食あたり1,000円〜2,000円ほどかかります。
ミネラルウォーターなどの飲み物もすべて有料で、飲食物の持ち込みは不可なっています。
ほとんどの航空機に標準装備されている「座席ディスプレイ」がシートに装着されていないので、映画はもとよりフライトマップを見ることもできません。
しかし長距離飛行の場合、映画は唯一の楽しみですよね。
そんんなとき、有料のオンデマンド放送サービスが利用できます。
飛行中は機内がとても寒く感じます。特にスクートは機内が真冬に近い寒さで、ダウンを着込みたいほど。通常であれば貸し出してくれるブランケットも有料です。
速いに越したことはないのがwifiです。しかしスクート機内の有料wifiは速度が遅いことから「使いにくい」「使わない」という声も多数上がっています。
合理性を追求するならスクート
スクートを始めとするLCCは、場合によっては数千円という激安価格で乗れるとあって満席必至の人気です。
またスクートの場合、機体も新しく座席もやや広めなのも嬉しいところ。
しかし今までの一般的な機内サービスを期待するとちょっとガッカリしてしまうかもしれません。
「価格かサービスか」どちらを取るかはとても悩ましいところですが、ひたすら合理性を追求するのならスクートがおすすめです。